No.005 教科書を疑え その1 円順列
皆さん、こんにちは。塾屋です。
今回は「教科書を疑え その1 円順列」です。
そもそも、教科書は実践者が書いたものではありませんから、授業の実践においては現場で修正していくしかありません。授業の実践は、教壇に立ったものでないと絶対にわからないんです。
で、円順列です。現場では「(n-1)! の公式、微妙だよね」と感じています。単純な問題ならいざ知らず、複雑な問題になればなるほど「1つを固定でいいじゃん!」となるわけです。自分の周りでは、(n-1)! は誰も教えてません。じゃあ、なぜ(n-1)! の公式を載せるのでしょうか。
公式って、教える側も教わる側も安心するんですよね。これ使えば大丈夫って。でも、場合の数って、そういう単元じゃないんですよ。安心を与えても、応用問題では全く役に立たないんです。
あと恐ろしいのが、教える側が原理を説明するのをサボって「(n-1)! を使えばいいから」って言っちゃうパターンです。こんなことやっていたら、絶対に生徒は伸びません。
つまり、(n-1)! の公式は、できる教師にとっては必要はなく、力不足の教師がその場しのぎで使うだけなので、教科書に載せる意味がないんです。
昔から言われていることですが、「教科書を教えるのではない。教科書で教えるのだ」ということです。あくまで教科書は道具ですよ。